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読書感想文『生殖記』〜新しい本探しの参考に〜

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よーさん

こんにちは、よーさんです。

 今回も記事の閲覧ありがとうございます。

 前回、「本屋大賞」の話をして、そこで「生殖記」を読んでいるとお話しましたが、読み終わったのでご紹介させていただこうと思います!

 本を読み終わって、率直に感じたのは「同性愛の方達、色々なことを考え、生きるのも大変なんだな」でした。

 今でこそ、本の中にも出てきた「多様性」で、少しずつ現代社会にも同性愛が認められ始めましたが、昔は「同性が好きなんて頭がおかしい」と、それこそ差別が当たり前に起きてた時代もありました。

 変わりゆく時代の中、どうやって生活していくのか描かれた新しい発見の多い作品で、読んでいて勉強になる話でした。

 それでは、今回その「生殖記」について書いていきます。最後までお読み頂けると嬉しいです。

目次

本の紹介

  • 作品名       生殖記
  • 著者名      朝井リョウ
  • 出版社      小学館
  • 発行年月日     2024年10月7日
  • ジャンル      小説
  • ページ数(単行本) 290
  • ページ数(Kindle) 276
  • 価格(単行本)    1870円
  • 価格(Kindle)    1673円

あらすじ

 とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。
 体組成計を買うため――ではなく、寿命を効率よく消費するために。
 この本は、そんなヒトのオス個体に宿る◯◯目線の、おそらく誰も読んだことのない文字列の集積です。

こんな人におすすめ

社会問題やジェンダーに関心がある人

 本作は「生殖」がテーマになっていて、結婚や出産、家族のあり方について深く考えさせられる内容なので、これらの問題に興味がある人に向いています。

SFやディストピア的な世界観が好きな人

  近未来的な設定があって、ちょっと不気味な雰囲気もあるから、ディストピア系の作品が好きな人にも楽しめるかもしれないですね。

朝井リョウさんの作品が好きな人

  これまでの青春小説とは少し違ったテイストだけど、彼の独特な切り口や筆力を楽しみたい人にはピッタリです。

結婚や出産に対する価値観にモヤモヤを感じている人

  現代の「当たり前」とされる価値観に疑問を持っている人には、色々な考え方のヒントになりそうですね。

読書感想文(1170文字/1200文字)

 朝井リョウさんの『生殖記』を読んで、私はこれまでにない衝撃を受けた。生殖という普遍的なテーマを扱いながらも、そこに潜む社会の価値観や個人の生き方について深く問いかける内容になっており、読み進めるうちに何度も考えさせられたからだ。

 この作品では、生殖が個人の問題ではなく、社会の枠組みによって形作られるものであることが描かれている。登場人物たちは、さまざまな理由で生殖に向き合うことになるが、その動機や背景は決して一様ではない。この多様な視点を通じて、「生殖とは何か」「子どもを持つことの意味とは何か」といった問いが読者にも投げかけられている。

 特に印象的だったのは、登場人物が社会の価値観に振り回されながらも、自らの人生を選択していく過程である。私たちも日常生活の中で、周囲の期待や一般常識に影響を受けながら生きている。しかし、果たしてそれが本当に自分自身の望む生き方なのか、と疑問を抱かされた。この作品は、そうした現実を鋭く描き出していた。

 また、朝井リョウさんの筆致には、リアルな人間模様を浮かび上がらせる力がある。登場人物の心理描写が細やかで、彼らの葛藤や苦悩がひしひしと伝わってきた。特に、生殖をめぐる決断が個人だけの問題ではなく、家族や社会と絡み合うことでより複雑になる様子がリアルに描かれており、読んでいて胸が締め付けられるような感覚になった。

 この作品を読んで、私は「自分の人生をどう選択するのか」という問いに改めて向き合うことになった。社会の価値観に流されるのではなく、自分自身が納得できる選択をすることの大切さを強く感じた。

 『生殖記』は、ただのフィクションではなく、現代社会に生きる私たちにとって避けては通れないテーマを真正面から描いた作品である。生殖というテーマに興味がある人だけでなく、自分の生き方について考えたい人にもぜひ読んでほしい一冊だと思う。

 この作品の魅力は、単に社会問題を提示するだけでなく、登場人物の感情を通して読者に問いを投げかける点にある。特に、登場人物たちが直面する選択肢が決して単純ではなく、それぞれの事情や思いが絡み合うことで、読者自身が自分の価値観を再考せざるを得ない。

 また、本作では「生殖をするかしないか」という単純な問題だけでなく、「生まれてきた子どもがどう生きるのか」という視点も含まれている。親の選択が子どもにどのような影響を与えるのかを考えさせられる場面も多くあり、生命の重みや責任についても深く考えるきっかけとなった。

 このように、『生殖記』は単なる物語にとどまらず、現代社会に生きる私たちに多くの問いを投げかける作品だった。読了後、自分自身の生き方についてより深く考えるようになり、今後の人生においてもこの作品のテーマが私の中で大きな指針となるだろうと感じることができた。

まとめ

 今回の「生殖記」は、本屋大賞ノミネートになったのもあり、読んでよかったと思えるような深い内容でしたね。

 やはり、推薦されるには、推薦される魅力があるんだなと感じました。

 それでは、最後までお読み頂きありがとうございました。

 また、次回のブログでお会いしましょう。

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